こんにちは。
那由多です。
今まで何本かの映画をレビューしてますが、「今ならこの映画は炎上しそうだな」と感じるものがよくあります。
それだけここ数年で価値観が大きく変わっているんだなと感じます。
今回は映画の題名だけで炎上しそうな『アメリカンギャングスター』です。
この映画は実話を元にし、2007年に公開されています。
舞台は1968年のニューヨーク。
主人公のフランクはベトナム戦争の際に亡くなったアメリカ人兵士の棺にヘロインを隠すという方法で高純度の麻薬を確保するルートを持っていました。
その高純度の麻薬をフランクは「ブルーマジック」と呼び、市場価格の半額で流します。
この手法が当たりフランクは瞬く間に豊かになりますが、もう一人の主人公のリッチー刑事が麻薬の出所を捜査します。
やがてベトナム戦争が終わってフランクは麻薬を確保するルートを失い、たくさんの人物から恨みも買っており…という内容です。
人間味があるフランクとリッチー
ギャングの世界で成り上がるフランクはステレオタイプのギャングのイメージを払拭します。
身なりは地味に家族を使ってシンジケートを広げ、ビジネスマンのようです。
そして腐敗した警察にはお金をせびられます。
真面目なサラリーマンのようで感情移入ができます。
そしてリッチーにも感情移入ができます。
正義感の強い人物ですが女にだらしなく、子供の養育権で揉め、腐敗した組織の中でもがいています。
この対比が『アメリカンギャングスター』をおもしろくしていると思います。
そして現代ならギャングを主人公にするというのもあまりよく思われないと思います。
まして感情移入できるようなキャラクターにするのは当時だからできたことかもしれません。
ギャングを賞賛しています。
今では題名は改編させられているかもしれません。
しかし当時の価値観にも触れられる面白い映画なのでぜひ観てみてください。