那由多の映画ブログ

映画レビューや映画についてのちょっとしたネタを書きます

レディーガガ映画デビュー作品『アリー/スター誕生』

こんにちは。

那由多です。

 

今回はレディーガガの映画デビュー作品でもある『アリー/スター誕生』です。

 

この映画の主役はブラッドリー・クーパーが演じるジャック(ジャクソン・メイン)です。

 

ジャックの苦悩や人間としての弱さが描かれています。

 

このジャックとレディーガガ演じるアリーが恋に落ちたり、アリーが歌手としてメジャーデビューしたりします。

 

映画としてはうーん…な『アリー/スター誕生』

この映画の主役はジャックと書きましたが、存在感はレディーガガ演じるアリーが持っています。

 

アリーが主役となって映画の物語が展開した方がいいのでは?と思うくらいですが、このアリーには人間らしさがありません。

 

アリーはジャックに才能を見出され、歌うことを断りますが強引に舞台に立たせてあれよあれよと評価されていきます。

 

アイドルが「私は何もしてないんですが同級生が勝手に履歴書を送ってデビューが決まっちゃいました」みたいな感じです。

 

もっと努力をして、成長をして。という部分が本来ならあると思います。

 

しかしこれくらいすいすい売れるアリーがいるからこそ、ジャックは苦悩し物語が展開するのでいいのかなとも思います。

 

しかしこういった設定があまり受け入れられなかったので、僕としてはいまいちかなと思います。

 

気になる方はぜひ観てみてください。

ドキドキが止まっちゃう 映画『ラスベガスをぶっつぶせ』

こんにちは。

那由多です。

 

今回は『ラスベガスをぶっつぶせ』をレビューします。

 

マサチューセッツ工科大学の優秀な生徒のベンは翌年の学費と生活費で30万ドルかかることで焦っていました。

 

そんな折に教授にブラックジャックの会に誘われます。

 

ベンの頭の良さに目を付けた教授がベンをスカウトしました。

 

その時のオーディションには「モンティ・ホール問題」が使われます。

 

「モンティ・ホール問題」は著名な数学者ですら間違った回答をしてしまう問題です。

 

教授はベンに3つの黒板を見せます。

 

「この3つの黒板の後ろに1つは高級車、2つはヤギがいる。どの黒板を選ぶ?」

 

ベンは1番を選びます。

 

すると教授は3番を開け、ヤギを見せました。

 

「ベンあなたは答えを変えますか?」

 

するとベンは

 

「変えます。変えた方が正解の確率が66.7%に上昇するからです」

 

「正解!」

 

こうしてベンはブラックジャックのカードカウンティングの会に入ります。

 

ブラックジャックの才能に目覚めるベン

カードカウンティングはカードの数字を数えてブラックジャックで勝つ確率が高いかどうかを見極める技術です。

 

イカサマではないですが禁止されている州もあります。

 

カードカウンティングの技術をカジノで使い、ベンは荒稼ぎをします。

 

しかしベンがカードカウンティングをしている所が見つかってしまいます。

 

屈強な男に袋をかぶせられ、

 

「カウントをしたな?」

 

と問いかけられます。

 

ベンは濡れ衣だと否定しますが、とうとうカウントをしたことを認めます。

 

屈強な男は

 

「カウントはいくつだ?」

 

と質問します。

 

ベンは

 

「プラス15」

 

と答えると袋を外されます。

 

すると目の前には教授たちが並んでおり、

 

「ブラボー」「卒業おめでとう」

 

とベンの実力をはかるドッキリをしていました。

 

そしてベンはカードカウンティングの技術を持ってラスベガスに乗り込み…というストーリーです。

 

この作品は実話を元にしています。

 

頭良すぎですね。

 

ただカードカウンティングは技術であり、イカサマがバレたら終わりというドキドキ感や緊迫感はありません。

 

ということで個人的にはいまいちでした。

 

ブラックジャックが好きな人はぜひ観てみてください。

今なら炎上しそうな題名の『アメリカンギャングスター』

こんにちは。

那由多です。

 

今まで何本かの映画をレビューしてますが、「今ならこの映画は炎上しそうだな」と感じるものがよくあります。

 

それだけここ数年で価値観が大きく変わっているんだなと感じます。

 

今回は映画の題名だけで炎上しそうな『アメリカンギャングスター』です。

 

この映画は実話を元にし、2007年に公開されています。

 

舞台は1968年のニューヨーク。

 

主人公のフランクはベトナム戦争の際に亡くなったアメリカ人兵士の棺にヘロインを隠すという方法で高純度の麻薬を確保するルートを持っていました。

 

その高純度の麻薬をフランクは「ブルーマジック」と呼び、市場価格の半額で流します。

 

この手法が当たりフランクは瞬く間に豊かになりますが、もう一人の主人公のリッチー刑事が麻薬の出所を捜査します。

 

やがてベトナム戦争が終わってフランクは麻薬を確保するルートを失い、たくさんの人物から恨みも買っており…という内容です。

 

人間味があるフランクとリッチー

ギャングの世界で成り上がるフランクはステレオタイプのギャングのイメージを払拭します。

 

身なりは地味に家族を使ってシンジケートを広げ、ビジネスマンのようです。

 

そして腐敗した警察にはお金をせびられます。

 

真面目なサラリーマンのようで感情移入ができます。

 

そしてリッチーにも感情移入ができます。

 

正義感の強い人物ですが女にだらしなく、子供の養育権で揉め、腐敗した組織の中でもがいています。

 

この対比が『アメリカンギャングスター』をおもしろくしていると思います。

 

そして現代ならギャングを主人公にするというのもあまりよく思われないと思います。

 

まして感情移入できるようなキャラクターにするのは当時だからできたことかもしれません。

 

題名も『アメリカンギャングスター』です。

 

ギャングを賞賛しています。

 

今では題名は改編させられているかもしれません。

 

しかし当時の価値観にも触れられる面白い映画なのでぜひ観てみてください。

スポーツカーが好きな人にはめちゃくちゃ刺さる『フォードvsフェラーリ』

こんにちは。

那由多です。

 

今回は2019年に公開された『フォードvsフェラーリ』をご紹介します。

 

この映画はカーエンジニアのシェルビーがフォードからル・マン24時間レースでフェラーリに勝って優勝させて欲しいという依頼を受ける所から展開していきます。

 

シェルビーは元々レーシングドライバーとしてル・マン24時間レースに出場していましたが、病をきっかけに第一線を退いていました。

 

そこでイギリス人の破天荒なレーシングドライバーのケンに声をかけます。

 

この二人は因縁がありましたが、目標を1つにして様々な困難を乗り越えてル・マン24時間レースに挑むという内容になっています。

 

とにかくかっこいい『フォードvsフェラーリ

この映画はとにかく迫力があり、車の音がかっこいいです。

 

エンジン音やブレーキから火が出る音もよく、本当なら劇場で見てほしい作品です。

 

クラッシュシーンもとても迫力があってル・マン24時間レースがいかに過酷なレースなのかも丁寧に描かれていると思います。

 

ちなみにケンは40代半ばのレーシングドライバーで、仕事もうまくいっていない時期でした。

 

ただ奥さんや子供もレーシングドライバーとして挑戦しているケンが好きで手放しで応援しているシーンには感動します。

 

こんな家庭だから破天荒なケンという人物像が描けるのかなと思いました。

 

さらに「二人で歴史を変えようぜ」という言葉がやはりかっこいいですね。

 

この映画は実話を脚色したものだそうです。

 

実際にこんな挑戦をした二人がいたのかと思うと感動します。

 

ぜひ観てみてください。

綺麗な感動話に飽きた方におすすめな映画『最強のふたり』

こんにちは。

那由多です。

 

今回は2011年にフランスで公開された映画の『最強のふたり』です。

 

この映画はフランスの題名は『Intouchables』で「連絡の取れない人」や「非難されない人」という意味があります。

 

そして英語名では『THE UPSIDE』です。

 

これは「一番高い」、「一番上」という意味です。

 

フランスでの意味は非難されても気にしないという意味で最強ということでしょうか。

 

英語名はそのまま最強に通じていますね。

 

最強のふたりは様々な映画祭で賞を獲得しています。

 

多くの人を感動させたというわけですが、単純にいい話を表現したわけではなくて、ブラックな表現も多く描かれています。

 

黒人の介護人が魅せる最強のふたり

この映画は車椅子に乗った大富豪のフィリップが介護人を探す所から物語が展開します。

 

そして黒人でスラム出身のドリスを介護人として雇います。

 

このドリスは失業手当を得るために不採用通知が欲しくて面接に訪れました。

 

ドリスは全く真面目に働くつもりはありませんでしたがフィリップはそんなドリスを気に入ります。

 

ドリスはいたずらが好きで、フィリップのマッサージをする時に熱々の紅茶が入ったやかんを当てても全身まひで反応がないフィリップを面白がって紅茶をかけてしまいます。

 

またチョコをくれというフィリップに「これは健常者専用のチョコだ」と今なら炎上しそうなギャグを言います。

 

フィリップの誕生日の場面ではクラシックが好きなフィリップは音楽家を家に招いてしっぽりとしたパーティーを開きます。

 

しかしドリスの音楽の趣味とは合いません。

 

クラシックや落ち着いた曲の時もフィリップが笑うまでちゃちゃをいれます。

 

そしてドリスが好きな曲をかけダンスをし始めます。

 

さらに周りのお手伝いさんにも「フィリップの誕生日なんだから踊ろうぜ」と言い、周りのお手伝いさんもついつい踊りだしてしまいます。

 

こんな破天荒なドリスがフィリップは大好きでした。

 

フィリップとドリスは音楽も服も生き方も全て正反対でしたが、本音で生きるということが共通しています。

 

フィリップとドリスは馬が合いましたがドリスは家庭の事情で介護人を辞めることになります。

 

そして再会して…という内容です。

 

今では炎上しそうなストーリーなので、数年で価値観が変わってしまっていることを感じると思います。

 

ぜひ観てみてください。

カーチェイスでこの映画の右に出るものなし マッドマックス怒りのデスロード

こんにちは。

那由多です。

 

今回は2015年に公開された『マッドマックス怒りのデスロード』についてレビューします。

 

この映画は実はマッドマックスシリーズの第4作品目です。

 

僕は知らなかったのですが、マッドマックスの第3作品目から27年後に第4作品目を公開したということです。

 

以前のシリーズを見ていなくても全然楽しめると思います。

 

ちなみにマッドマックスシリーズの監督は「ジョージ・ミラー」氏です。

 

30年近く時間が経過した後に「以前のシリーズの続編を出しましょう」と依頼があったらどうでしょうか。

 

というか30年も時間があれば、依頼はすでに何回もあったと思います。

 

しかし毎回断っていたのだと思います。

 

以前のシリーズとのブランクがあけばあくほどハードルもあがっていくと思います。

 

そのハードルを超えるという相当の自信がなければできないのではないかと個人的には思います。

 

監督ジョージ・ミラー氏の感性がすごい

『マッドマックス怒りのデスロード』の制作時点でジョージ・ミラー氏は70歳を超えています。

 

しかしマシンもとてもかっこよく、出てくるキャラクター達もとても魅力的です。

 

感性がとても若い人なのかなと思います。

 

個人的に好きなシーンは主人公のマックスが車のエンブレムのように縛られながら爆走するシーンです。

 

ジョージ・ミラー氏はCGを使わないということは知っていたので、見ていてとてもハラハラしました。

 

見どころは最初から最後までずっと続くと思います。

 

ぜひ観てみてください。

日本アカデミー賞作品賞受賞の『ALWAYS 三丁目の夕日』

こんにちは。

那由多です。

 

今回は2005年に公開された『ALWAYS 三丁目の夕日』についてレビューします。

 

だいぶ懐かしい作品ですね。

 

この映画は戦後間もなくの日本を描いています。

 

敗戦の記憶が新しい時期で、日本人全体で必死になって働き、豊かになるために頑張った時代です。

 

その時代を描いているので初めて家に冷蔵庫が来たというシーンや、初めてテレビを観て騒ぐシーンがあります。

 

戦後間もなくのエピソードでテレビがある家に近所の住民が集まり、テレビで流れる力道山のプロレスに熱狂したというものがあります。

 

このエピソードも再現してあり、ノスタルジックな世界観の映画かなと感じられると思います。

 

ハートフルストーリーの『ALWAYS 三丁目の夕日

最初は古き良き日本を感じる映画と思うかもしれません。

 

しかし内容はハートフルストーリーです。

 

主人公の茶川は駄菓子屋を営みながら冒険譚の小説を書いていました。

 

茶川はひょんなことから母親に捨てられた淳之介という子供を育てることになります。

 

淳之介は一切表情がない少年でした。

 

ある日、淳之介は茶川が書いた小説の原稿を見つけます。

 

実は茶川の小説のファンだった淳之介はここで初めて笑顔を見せます。

 

この出来事で二人は一気に打ち解けます。

 

時が過ぎ、茶川は淳之介が見よう見まねで書いた小説を見つけます。

 

小説のネタに困っていた茶川は、この小説を淳之介に内緒で投稿し、雑誌に掲載されました。

 

その雑誌を淳之介は見つけ、盗作に気づいて泣いていました。

 

茶川はそれに気づき、お前を養っているんだからお前のものは俺のものという趣旨の発言をします。

 

泣き止まない淳之介を見て100円やるからと言いますが淳之介は首を横に振ります。

 

200円やると言っても淳之介は首を横に振ります。

 

淳之介は自分の書いた小説が雑誌に載って、ただ嬉しいと言って実は涙を流していました。

 

まっすぐな少年ですね。

 

そこから物語が展開し、茶川の所にいた淳之介が家を出なければいけなくなり…というストーリーです。

 

観てたら心が温かくなる映画です。

 

ぜひ観てみてください。