那由多の映画ブログ

映画レビューや映画についてのちょっとしたネタを書きます

三木大雲和尚の怪談と共に楽しめる『冷たい熱帯魚』

こんにちは。

那由多です。

 

最近、三木大雲(みきだいうん)という怪談を話す現役の和尚さんの話を動画で見ました。

 

怪談をよく聞く方にはとても有名な方ですし、三木大雲和尚と聞いただけで「あ~、あの話か。」となるくらい有名な話がある方ですね。

 

今回ご紹介する映画に三木大雲和尚は出てきません。

 

三木大雲さんは和尚さんで俳優ではないので映画に出演するわけはありませんね。

 

しかし今回ご紹介する映画のスピンオフのような体験がある方です。

 

今回紹介するのは『冷たい熱帯魚』という映画です。

冷たい熱帯魚』の元ネタのお話

 

映画『冷たい熱帯魚』は実は、実際にあった事件をベースに映画にしています。

 

ジャンルとしてはホラーとドキュメンタリーの間くらいでしょうか。

 

100%のドキュメンタリーではないので、もちろん全て事実に従って映画にしているわけではありません。

 

冷たい熱帯魚』の元となった事件は「埼玉愛犬家連続〇人事件」です。

 

この事件は1993年に埼玉県熊谷市の「アフリカケンネル」というペットショップを舞台に起こりました。

 

現在、「アフリカケンネル」の跡地は有名な心霊スポットになっているようですね。

 

このペットショップを経営する男性と元妻の周りで不審な失踪者が相次ぎ、同時期に大阪でも似た事件があったことから注目されて発覚し、警察によって事件は解決されました。

 

悪いことは必ず発覚します。

 

悪いことはできませんね。

 

結局この事件は「アフリカケンネル」で当時働いていた元従業員の証言によって白日の下にさらされました。

 

この従業員は主犯の元夫婦に脅迫を受け、指示に従わざるを得なくなって事件に加担したようです。

 

その証言によると「アフリカケンネル」の経営者であった元夫婦が詐欺的な金額で犬を顧客に売りつけトラブルになっていたことがきっかけで事件につながったそうです。

 

具体的には相場では数十万円の犬を1000万円を超える希少な犬と騙して売るなどです。

 

こんなことをされたらお金を返して欲しいと思います。

 

そのことを言いに来た顧客に対して毒を飲ませて事件を隠蔽してしまうということを繰り返していたようです。

 

立件できただけで4人の被害者がおり、主犯の周りではもっと多くの人物が失踪しています。

 

現在、主犯の男は極刑を言い渡されましたが、東京拘置所で病に倒れました。

 

そして元妻も極刑を言い渡され、東京拘置所で現在も収監されています。

 

映画『冷たい熱帯魚

 

映画『冷たい熱帯魚』ではどう描かれているかというと、とてもリアルに、そして不気味に描かれていると思います。

 

実際の舞台の「アフリカケンネル」はペットショップで犬などを扱っていましたが、映画では熱帯魚を扱うお店です。

 

主人公は実際の事件では主犯に脅迫されて事件に加担した元従業員の男性目線で物語が繰り広げられます。

 

ひょんなことから主犯の男性と知り合い、恩を感じてしまったことから事件に巻き込まれ、事実とは全く違う結末を描く映画となっています。

 

主人公はとても真面目な人物に描かれ、それを吹越満さんが演じていますがそれがとてもはまり役で、運命に翻弄されていく姿が見ていて心を打つものがあると思います。

 

そして主犯の男は人を惹きつける人柄があったという証言があり、その役をでんでんさんが絶妙に演じて、犯人の魅力と異常性が際立ちます。

 

この作品は事実を元にしているということもありますが、スプラッター要素も多く、R18に指定となっています。

 

というのも、主犯の男の言葉として残っている「ボディを透明化する」という台詞が映画の中でも出てきます。

 

これは被害者を小さく細切れにして証拠隠滅を図っていることを指しており、そのための描写がかなりリアルに描かれているからです。

 

そういった描写が苦手な方は避けた方がいいかもしれません。

 

そして冒頭に触れた三木大雲和尚の話は次回ゆっくり書いていきたいと思います。