こんにちは。
那由多です。
今回はホラー映画、アドベンチャー映画に分類される『グリーン・インフェルノ』のレビューをします。
この映画はあるインフルエンサーさんが「見たら絶対に吐くホラー・スプラッター映画」特集として紹介していました。
ホラー映画は好きなので見てみましたが、正直僕はそこまでおもしろいものではなかったかなと思います。
『グリーン・インフェルノ』はホラー映画というジャンルになっていますが、スプラッター要素の方が多い作品です。
なので、ホラー好きの僕の好みにそこまで合わなかっただけかもしれません。
ではレビューに入りますが今回もネタバレを含めて書いていきます。
日本人には時代が早すぎた『グリーン・インフェルノ』
『グリーン・インフェルノ』の内容は簡単に説明してしまうと、社会貢献活動にかぶれた大学生がジャングルの奥地に入り込み、そこで食人の風習がある部族に捕まるというものです。
スプラッター要素がどこにあるのか勘のいい人でなくてもすぐに察したと思います。
主人公は普通の女子大生でしたが、割礼(女性器切除)の風習がある部族が現存していることを授業で知って憤ります。
正義感が強い彼女は社会貢献活動を声高に叫んでいる活動家の集団に入り、友人の静止を振り切ってアマゾンの熱帯雨林に向かいます。
ちなみにこの時の友人はいかにも最初に死にそうな感じですが、これ以降はストーリーに絡んできません。
アマゾンの熱帯雨林では自然を破壊して原住民の住処を無くし、石油化学企業が熱帯雨林を開発しようとしていました。
その様子をSNSに流して世界中に発信することで自然破壊を食い止めようとします。
計画はうまくいき、帰国をしようとしますが乗っている飛行機が食人族が住んでいるエリアに墜落してしまいます。
そして食人族に捕まり、1人また1人と食べられていってしまうのですが、主人公は食人族の少年を手懐けて逃亡し、なんとか帰国することに成功します。
ここからはこの映画を見ている時に僕が感じたことを書きます。
主人公の女子大生を含め活動家の面々は観光気分でアマゾンの奥地に行き、自然破壊していると非難されているとは言え、正式な手順で開発している会社の邪魔をしたら迷惑だろうと思いました。
最近は日本でも活動家、またはアクティビストという肩書きの人が様々な活動をしています。
そしていろいろな方が努力して作ったものの不買運動をしたり座り込みをして妨害したりしています。
『グリーン・インフェルノ』は2013年の映画ですが、こういった活動が日本で活発になってきたのは2018年頃からです。
今この映画を見たら「活動家と言われる人は本当は社会問題を解決したいんじゃなくて利権を得たいんだ」と分かりますが、当時では「そんなの一部の悪い人だけだろ」と思うと思います。
そして『グリーン・インフェルノ』の監督のイーライ・ロス氏は、「SNSで見て知った気になって活動家のように社会性の高そうな記事をシェアしてる人に対するアンチテーゼ」としてこの映画を作ったようです。
こういう尖った部分は今の日本の問題ともリンクして面白いと思います。
ただ全体としてはスプラッター要素の出来はいいけど内容は薄いかなという感じでした。
スプラッター好きの人にはお勧めできる映画と思います。
そして唯一の考察部分は帰国した主人公は食人の部族とは友好関係を結べた、仲間はみんな飛行機の墜落で死んだと証言し、改めて彼らの住処を奪おうとしている石油化学会社を批判したことです。
これは助けてくれた食人族の少年に対する恩返しなのか。
ただ主人公は活動家のアレハンドロという人物に利用されて活動に参加して危ない目にあっています。
主人公は処女だったために授業で知って憎んだ割礼を受けそうにもなりました。
アレハンドロは主人公が助かってからも食人族の村に幽閉されており、石油株式会社の開発が進んでアレハンドロが助からないように非難して開発を止めたのかもしれません。
実際これが順当な考察と思います。
ただこういった危ない目にあっても、活動家として覚醒してしまったのかなとも僕は感じました。
こうなると過激派な活動家になってしまうので後々質が悪くて恐いかなと思います。
『グリーン・インフェルノ』を見た際は最後のシーンを考察してみてください。