こんにちは。
那由多です。
今回ご紹介する映画は『リービング・ラスベガス』です。
この映画で主役のベンという脚本家を「ニコラス・ケイジ」氏が演じており、第68回アカデミー賞主演男優賞、第53回ゴールデンアロー賞主演男優賞を獲得しています。
『リービング・ラスベガス』にはモデルがいた
『リービング・ラスベガス』は元々は「ジョン・オブライエン」氏という人物の半自伝小説を原作としています。
主人公のベンはお酒が好きでお酒に溺れていました。
奥さんと子供にも見放され、さらにお酒が原因で脚本家という仕事をクビになってしまいます。
ここで奮起して働こうとしたり、成長したりするならかっこいいですが、ベンはこれから一生お酒を飲んで過ごそうと考えます。
そしてロサンゼルスからラスベガスに向かいます。
ラスベガスを選んだ理由も24時間お酒を飲めるからというものでした。
退職して得た小切手のほとんどをお酒に変え、ひたすらお酒に溺れます。
今の日本では絶対に放送できないと思いますが、車を運転している時に横にバイクの警官が来た時にはお酒を隠し、警官が消えるとまたラッパ飲みでお酒を飲むシーンもあります。
そして酔ったままラスベガスの街を車で走っている時に娼婦のサラに出会います。
そこからベンとサラは惹かれ合い愛を育んでいきますが…というストーリーです。
「ニコラス・ケイジ」氏の演技はすさまじく、アルコール依存症の症状が出ている時のシーンでは完全に目が血走っています。
目は口程に物を言うとは言いますが、あれほど語る目はすごいと思います。
そしてこのストーリーは「ジョン・オブライエン」氏の半自伝小説と先程書きました。
「ジョン・オブライエン」氏もアルコール依存症になり、身を滅ぼした人物です。
彼は19歳で結婚し、アルコール依存症になった後にロサンゼルスに住み、作家を目指していました。
そして妻のために『リービング・ラスベガス』を執筆しました。
この本は全く売れず、執筆の2年後に妻と離婚しています。
しかし映画化をしたいという話が持ち上がり、離婚の2年後に映画化が決定しました。
ですが、映画化が決まった2週間後に彼は自らの頭を拳銃で打ちぬいてしまいました。
これから一気に売れっ子脚本家になれるかもしれないタイミングで、本当にもったいないと思います。
しかしこの原作者の生き方が『リービング・ラスベガス』にはそのまま投影されており、それがとてもリアルでした。
音楽がとにかくいい『リービング・ラスベガス』
名映画には名曲がありとはよく言いますが、『リービング・ラスベガス』には名曲が多く使われています。
特にこのブログの最初に取り上げた『レオン』にも曲を提供した「スティング」氏が3曲提供しています。
この映画を観る時はBarにいる気分でお酒を片手に、名曲に身をゆだねながら観てみてください。