那由多の映画ブログ

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ゾンビが当たり前になった世界を描く映画『ランド・オブ・ザ・デッド』

こんにちは。

那由多です。

 

ゾンビ映画の監督といえば「ジョージ・A・ロメロ」監督だと思います。

 

たくさんのゾンビ映画を手掛けている「ジョージ・A・ロメロ」監督ですが、今回紹介する『ランド・オブ・ザ・デッド』も同監督の作品です。

 

ただこの『ランド・オブ・ザ・デッド』は普通のゾンビ作品ではありませんでした。

 

「ゾンビっていつからいるっけ?」と聞いたら「3年前から」という答えが返ってくる世界

普通のゾンビを扱う作品はまず平和な生活を暮らしている人間たちが描かれます。

 

そしてその日常の中に1体のゾンビが何らかのきっかけで生まれ、瞬く間に多くの地域にゾンビが感染していきます。

 

そして普通の人間だった人物がゾンビに変容していく様を丁寧に描写します。

 

普段の日常が壊れていくシーンなので、そりゃ丁寧に描写しますよね。

 

しかし『ランド・オブ・ザ・デッド』はゾンビが地上に出現してから3年後を描いています。

 

物語の中ではゾンビに対して悲しみや恐怖を持つ人物は多いですが、ゾンビを見て驚く人物はいません。

 

すでにゾンビは存在していて、フェンスなどで生活圏を分けて暮らしている世界になります。

 

この設定はおもしろいですね。

 

ゾンビが成長する『ランド・オブ・ザ・デッド

ランド・オブ・ザ・デッド』のもう一つの特徴はゾンビが成長するというものです。

 

だいたいのゾンビ作品ではゾンビはただ歩き回り、腕力がありいつも飢えているように描かれます。

 

そして道具を使ったり言葉でコミュニケーションを図ったりはできません。

 

さらに普通の映画ではゾンビは元々人間だったのにゾンビのウイルスに侵された悲しい存在であったり恐怖をもたらす存在だったりします。

 

人間にとっては敵として描かれます。

 

しかし『ランド・オブ・ザ・デッド』のゾンビは人間を見つけると襲うという性質はありますが人間がいなければ平穏に暮らしています。

 

そこに食料を探しにきた人間が来ます。

 

そして3年間もゾンビと戦っている人間はゾンビを恐れず、ゾンビは狩りをする対象のように楽しそうに狙撃します。

 

慣れって怖いですね。

 

仲間を蜂の巣にされてしまったあるゾンビは怒り、人間が持っていた銃を取り上げ、仲間のゾンビに号令をかけて人間の住む地域に進攻します。

 

怒りによって学習し、銃も理解して人間に向けて発砲するようになります。

 

そして人間側も一枚岩ではなく、フェンスは破られ…といった内容です。

 

上記の他にもゾンビは成長していきます。

 

勧善懲悪な要素は少なく、ゾンビ側に少し同情してしまう人も多いと思います。

 

この映画はお勧めできるかと言われると、よくあるゾンビものが好きな人にはお勧めできないかなと思います。

 

どちらかというと普通の映画が好きで気まぐれにちょっと怖いのが観たいという人や、もうよくあるゾンビものは飽きたという人は楽しめるんじゃないかなと思います。

 

上記に当てはまる方はぜひ観てみてください。