こんにちは。
那由多です。
以前、日本の漫画で映画化もされた『アイアムアヒーロー』という映画のレビューをしました。
うだつが上がらない売れない漫画家が主人公な『アイアムアヒーロー』 - 那由多の映画ブログ
また大ヒットした『進撃の巨人』という漫画があります。
その漫画に「類似点があるな」と個人的に感じたアメリカの映画の『ワールドウォーZ』についてレビューします。
たぶんこの記事を読んでいる方は「日本の漫画に似てるのではなく、アメリカの映画の『ワールドウォーZ』にその漫画が似ているのだろう」と思っていると思います。
または「『アイアムアヒーロー』や『進撃の巨人』が『ワールドウォーZ』の内容を参考にしたんだろう」と思っているかもしれません。
そのあたりも含めてご紹介します。
映画『ワールドウォーZ』のあらすじ
『ワールドウォーZ』はブラッドピットさんが演じる元国連職員の「ジェリー」が主人公です。
イケメンでエリートな人物です。
物語の開始時点では国連職員を辞めて平和な家庭を築き、良きお父さんをしています。
『アイアムアヒーロー』の主人公は鈴木英雄という漫画家になろうとしてなりきれない、うだつが上がらない男です。
彼女はいてもうまくいかない人生から八つ当たりをしてしまうという人物です。
主人公は正反対ですが内容は「ゾンビ」物です。
そしてそれぞれゾンビをゾンビと呼ばずに、作中では独自の呼称でゾンビを呼んでいます。
『ワールドウォーZ』では「Z」と呼び、『アイアムアヒーロー』では「ZQN」と呼ばれます。
『ワールドウォーZ』ではそのまま「ゼット」と呼んでますが、『アイアムアヒーロー』の方は原作では読み方が不明で映画版では「ズキュン」と呼んでいました。
そしてそれぞれのゾンビの特性ですが、音に反応をするということも類似しています。
『アイアムアヒーロー』では人間時代の習慣をZQNになってからも繰り返すという習性がありますが、音を聞くと凶暴化して襲ってきます。
そして『ワールドウォーZ』では感染源を突き止めるためにエルサレムに向かいます。
普通のゾンビ物だとだいたいショッピングモールなど食べ物があって武器もあって籠城できる巨大な施設に逃げます。
『アイアムアヒーロー』でもショッピングモールに逃げ込むシーンがあります。
しかし『ワールドウォーZ』は逃げるのではなく調査を行うので、他のゾンビ物と比べるとパニック要素が少なく、戦う人類を描きます。
ブラッドピットさん演じる主人公の「ジェリー」は国連職員に復帰し、エルサレムに向かいますが、そのエルサレムでは「Z」に侵されていない人間だけの居住区を壁で覆っています。
この設定は『進撃の巨人』の「ウォールマリア」ですね。
壁の中で平和を謳歌していた人間ですが、音楽を鳴らし平和ボケをしていた時にその音に反応した「Z」が壁を越えて人間の居住区に侵入します。
超大型巨人は作中に登場しませんが、それを彷彿とさせる内容です。
そして『アイアムアヒーロー』『進撃の巨人』『ワールドウォーZ』の制作時期ですが、なんと全て2009年です。
しかし、『ワールドウォーZ』だけ脚本が遅れ、撮影に着手できたのが2011年、公開されたのが2013年です。
なので『アイアムアヒーロー』や『進撃の巨人』が『ワールドウォーZ』を参考にすることはできません。
もしかしたら『ワールドウォーZ』の方が日本の漫画の影響を受けていたのかもしれませんね。
『ワールドウォーZ』は元々は2006年に発売された小説を元にしているようです。
それなら「小説の『ワールドウォーZ』を読んだ日本の漫画家が参考にしたのでは?」と思うかもしれません。
しかし映画化に伴って原作とは大きく内容が変わって、題名は一緒でも別物となっているようです。
日本の漫画が世界に影響を与えたのかもしれないと思うとワクワクしますね。
良作のゾンビ映画なのでぜひ観てみてください。