那由多の映画ブログ

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『パッチギ!』昭和のリアルな空気感が伝わる映画

こんにちは。

那由多です。

 

今回は井筒和幸さんの監督作品の『パッチギ!』を紹介します。

 

もう20年近く前の作品なので知らない方も多いかもしれませんね。

 

僕は映画はリアルタイムでは見ていませんが、島田紳助さんがあるトーク番組で「昭和の時代は本当にあんな感じやった」と表現しており興味を持っていました。

 

なのでこの機会に映画を見てみたという経緯です。

 

今の時代にはマッチしないかもしれない『パッチギ!

 

パッチギ!』は2005年に上映され、物語の舞台は1968年です。

 

島田紳助さんは自身より1年上の先輩が『パッチギ!』の時代と発言しています。

 

島田紳助さんは元々京都でヤンキーをしていました。

 

そしてその時代は喧嘩っ早い人が多く、少し歩いたらリーゼントで眉毛を剃ったヤンキーが多かったようです。

 

さらに視線が合っただけですぐ喧嘩になるような時代だったと言います。

 

今の時代だとそんな理不尽な喧嘩の仕方は考えられませんね。

 

映画の中でもそういった表現は多く描かれています。

 

ただ今の時代にマッチしていないかなと感じるのはまた別の部分です。

 

パッチギ!』とは韓国語で「突き破る、乗り越える」「頭突き」という意味です。

 

なので作中でも喧嘩のシーンで頭突きがたくさん使用されています。

 

映画のタイトルが韓国語なので内容も韓国と日本に関するものです。

 

1968年、一番日本が活気があり気性が荒い人が多かった時代。

 

朝鮮学校と京都の日本人が通う学校で抗争が起こります。

 

この映画の内容はこじれた両校の関係を修復するために親善サッカーを催しますがそれをきっかけに日本人の主人公と朝鮮学校の女子生徒の恋愛の模様を描くものになります。

 

今は日本では韓国ブームというよりは韓国の文化が近くにあることが当たり前になりました。

 

しかし嫌韓の空気もだいぶ大きくなっています。

 

今の時代ならまず韓国に寄り添いすぎな内容で炎上したかもしれません。

 

またこの映画ではヒロインを沢尻エリカさんを始め、朝鮮学校の生徒もその周りの大人たちも日本人が演じています。

 

なのでキャストに韓国人が少なくて炎上したかもしれませんね。

 

どちらにしても今の時代ではセンシティブな問題をテーマとしているので、あまり触れたくない内容を扱った映画となっています。

 

それだけ公開された2005年は大らかだったということでしょうか。

 

よく考えたら井筒和幸監督は今でこそ表舞台では見なくなりましたが独特な感性をお持ちの方でした。

 

井筒和幸監督はこの作品でキネマ旬報ベストテン1位、毎日映画コンクール最優秀作品賞、ブルーリボン賞作品賞を獲得しています。

 

とにかく沢尻エリカさんが可愛い

パッチギ!』では沢尻エリカさんはまだ新人女優として出演しています。

 

そして『パッチギ!』での演技が認められて多くの人に認知され、同年に『1リットルの涙』で主演を果たし一気にスターとなります。

 

しかしその2年後の2007年に有名な「別に」騒動を起こし、取り扱いが難しいタレントとなってしまいます。

 

そして2019年には薬物事件を起こしてしまいますが、『パッチギ!』の時の沢尻エリカさんは本当に可愛いです。

 

たぶんあのまま「別に」騒動を起こさなければ、今でも少し円熟味を増した役での恋愛ドラマのヒロインもあったでしょうし、美人の母親役もあったと思います。

 

たぶん長澤まさみさんのような役回りをする沢尻エリカさんという世界線もあったと思います。

 

なので一時の感情に押し流されて女優として人として扱いづらくなってしまったのは残念です。

 

もっと人当たりが良ければ色々騒動があっても復帰はしやすかったと思います。

 

とはいえやはり突出した可愛さがあり、それだけでも見る価値はあるかなと思います。